ブレーキングマイスターへの道・ブレーキングテクニックのすべてがわかる

【STEP3】間違いだらけのブレーキパッド選び

最適なブレーキパッド摩材の選び方

ブレーキパッドの摩材を選ぶ上で、一番重要なことは、車種、ロータ&キャリパサイズ、使用タイヤ、使用サーキット等の条件の中で、最適な効き(制動力)を発揮する摩材をチョイスすることです。

たとえば、その車輌にとってBESTのブレーキパッド摩材のμが、「0.40」だと仮定しましょう。BESTの摩材μが、「0.40」ということは、μが、「0.30」のパッドなら効きが弱すぎ、「0.50」のパッドなら効きが強すぎるということになります。

「止まる」ブレーキングで考えると、μが低い、「0.30」なら、ドライバーが想像する減速感が得られず、より強い踏力でブレーキペダルを踏むことになります。こうなると、ドライバーの筋力の最大値近くでブレーキを踏むことになりますので、連続ラップで微妙なコントロールができなくなってしまいます。

反対に、μが高い「0.50」になると、ブレーキが効き過ぎ、少しの踏力変化で、効きが大きく変わり、ピーキーで扱いづらく、コントロール性が悪くなってしまいます。

ドライバーが、コントロール性に自信が持てる踏力とは、自身の最大踏力の約60~80%の力で、ブレーキペダルを踏んでいる時ですので、この状態にブレーキパッドの摩材の効きを合わせることが、とても重要なのです。

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