ポリシー・「ZONE」開発秘話

プロがブレーキパッドに求めるもの

速いドライバーは、ブレーキパッドに「効きの強さ」は求めません。
理由は、ブレーキリリースの精度の高さが、ラップタイムを短縮する、最大の生命線だと知っているからです。

コーナー進入時、止まるために必要なタテのグリップから、ブレーキを戻しながらハンドルを切り込んで発生させるヨコのグリップ。「タテからヨコ」へ、確実にタイヤのグリップ方向を変換するには、高精度のブレーキのリリースコントロール性能が必要不可欠です。
そして、これは、「効きの強い」ブレーキパッドでは実現ができないのです。

なぜなら、「効きの強い」ブレーキパッドでは、踏んだときに“ガツン”と効く代わりに、ペダル踏力を少しリリースしても、張り付き感があり、『リニア』に効きが弱まらないからです。こうなると、いくらドライバーがうまくブレーキペダルをリリースしても、実際にブレーキの力は弱まらず、コーナー入口でアンダーステアを誘発してしまいます。

レーシングドライバーが、競技車輌に「ピッタリ」の効きを合わせ込むように、その条件に完全適合する摩材チョイスができること。それが、「ZONE」最大のメリットです。

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